DIY缶プレー塗装で気をつける事とコツ
こんにちは、コプリンです。
クルマのDIY塗装というものは、非常に敷居の高いモノに感じますよね。
色合わせや耐久性など考えると、プロにある程度の費用を払ってでも失敗はしたくないものです。
例えば事故等で愛車にキズを負っていまって、凹みとともにボディーの一部を塗装するなら多くの技術が必要です。
DIYでは、難しいでしょうね。
しかし”一定条件”揃えば、あなたにも塗装はできる!
【素人でも必ずできる!クルマのDIY塗装条件】
【素人DIY塗装に重要なコツ5選】
- 塗装場所の確保、パーツは外して塗装する
- 天候や気温に気を配って、たっぷり時間をとる
- 足付けから下地処理も入念に
- スプレー塗装は、距離とスピードを意識して
- 仕上げは丁寧に、目標をもって攻め過ぎない
”缶スプレー塗装”で、特に感じたコツです!
後述する作業手順で詳しく触れますが、軽くさわりだけ紹介しますね。
塗装場所の確保、パーツは外して塗装する
上記触れていますが、”バーツは取り外して”塗装しましょう。
”塗装場所の確保”にもつながる事なんですが、近隣への迷惑を考えると塗装対象物をコンパクトにして、狭い場所でできる事も大切な準備です。
またクルマの養生も技術がいりますし、面倒でもありますからパーツを取り外せるならその方が簡単に作業できるでしょう。
作業場所制作にも重宝する、マスカーテープは必須!
天候や気温に気を配って、たっぷり時間をとる
わたしはパーツ取り外しから完成まで、10日間かけて作業しました。
勿論乾燥時間も込みですから、ずっと作業してたわけではありませんが。
【塗装作業時の天気と気温】
日時 | 天気 | 気温 |
2024年4月頃 | 晴れ(作業時) | 20℃前後(作業時) |
10日間ずっと晴れたわけではありませんが、塗装作業時は晴れで気温が20℃前後の日を選びました。
湿度は塗装の天敵ですし、雨の日は乾燥時間にあててのんびり作業しました。
”足付けや仕上げ磨き”に塗料の乾燥は重要になりますから、詳しくは後述しますがゆったり作業するのが成功の秘訣ですよ。
足付けから下地処理も入念に
どんな作業でも下地処理は重要ですが、塗装も同様ですね。
耐久性や仕上がりに大きく作用するので、丁寧な下地処理は重要です。
スプレー塗装は、距離とスピードを意識して
詳しくは後述しますが、スプレー塗装での塗膜の厚さ調整は素人のわたしには難しい作業でした。
目視で塗装面を観察して塗分けるには、経験と技術が必要でしょう。
ですがスプレー缶と塗装対象物の距離、スプレーを動かすスピードは意識すれば調整できますね。
塗膜調整には、距離とスピードで対応する!
仕上げは丁寧に、目標をもって攻め過ぎない
あくまで「自分でやる素人DIY塗装」と割り切ってしまう方が、結果大きな失敗にはならないと思います。
プロ板金塗装業者のように”近づいても全く綺麗な仕上がり”を目指すより、「近づかないと分からない位の仕上がり」で妥協するのもひとつの選択でしょう。
経験を積んでから、プロ並みの仕上がりを目指す!
まずは”缶スプレー塗装の5つのコツ”を念頭に置いて、作業を進めていきましょう。
”最大の敵”はゴミ埃やムシ
わたしたち「青空DIY作業勢」はいくらキレイに塗装しても、ゴミ埃やムシが付着してしまったら仕上がりは上手くいきませんよね。
わたしが季節を4月に選んだのは気温もありますが、ムシを避けて作業をしたかった為です。
夏場は気温も高く塗装しやすい季節ですが、ムシが多い季節でもありますよね。
室内塗装できる方は心配ありませんが、春先や秋口の気温の高い日(20℃前後)を選ぶのが対策です。
写真赤○部分はホコリが付着したもので多少リカバリーできますが、上述同様、妥協も必要な事だと思います。
使用した主なスプレーと道具
- ホルツ サンドスポンジ(耐水ペーパー2,000番追加)
- ホルツ シリコンリムーバー
- ホルツ プラサフ
- ホルツ MINIMIX カラースプレー
- ソフト99 ウレタンクリアー
- 3M コンパウンド3本セット
メーカーの代用は効きますが、最低限この程度は必要になります!
※カラースプレーは、車種の色番号を調べて合ったものを使用して下さい。
この中でも特に3つの製品は使用感も良くおススメなので、参考にして下さい。
【ソフト99 ウレタンクリアー】
素人でも失敗しない為に!BMW MINIの樹脂パーツを塗装してみよう
【基本的な塗装作業工程】
- 塗装場所の確保(若しくは養生)↓
- 下地処理(足付け、脱脂)↓
- プラサフの塗布 ↓
- 乾燥期間 ↓
- 目消し兼足付け(脱脂)↓
- 塗料の本塗り ↓
- 乾燥期間(今回は乾燥を設けず作業)↓
- クリアー塗装 ↓
- 乾燥期間 ↓
- 仕上げ磨きで完成!
作業工程と乾燥時間を含め、時間はかかります!
塗装作業場の確保
塗装はしたいけど、作業する場所がね..
クルマのDIY塗装の敷居を高くしている、大きな原因だと思います。
クルマのボディー塗装なら間違いなく、大きな敷地か屋内ガレージが必要になりますよね。
しかし上述した「パーツを取り外しての塗装作業」なら比較的小さな作業場で済みますし、DIY塗装には欠かせないテクニックだと思います。
わたしは小さな軒先をマスカーテープで囲って、作業場を作りました。
くれぐれも換気には、気を付けて下さいね!
大切な下地処理は”足付け”から
塗装の密着性や耐久力を高める、大切な作業ですよ!
わたしが塗装するパーツは「ボンネットエアダクト」なのですが、塗装しない部分は分解できるなら取り外してしまいましょう。
養生には、技術と手間が必要ですから!
使用するのは、400番のサンドスポンジです。
磨き過ぎには注意が必要ですが、どちらにせよ耐水性のペーパーの方が使い勝手か良いですね。
適度に水で濡らしながら、研磨していきます。
面を意識して指圧がかからないように、軽く擦っていきましょう。
ある程度研磨したら一旦タオルで水分を拭き取って、塗装面の状況をチェックします。
足付け研磨の目安は、塗装面が白っぽく濁って正解なのですが赤○部分のようにまだ光沢がある箇所は磨き残しです。
写真のように入り組んだ細かい隙間などにできやすいので、磨き残しがあればそこを重点的に研磨して下さい。
足付けが完了すれば写真のように色が均等に白ボケしますので、目安にして下さいね。
赤○部分の角は、磨き過ぎですね!
凹凸のあるパーツの角はどうしても力が入りやすいですから、磨き過ぎには注意しましょう。
足付けの段階では少々磨き過ぎても大丈夫なので、下地処理段階でペーパー研磨のコツを掴んでおきましょう。
きっちりと脱脂をする
油分も塗装の敵です。しっかり除去しましょう!
足付けがちゃんとできていても、油分が残っていると”塗装浮きや剥がれの原因”になります。
角や細かい隙間まで、脱脂して下さいね。
パーツクリーナーは脱脂作用は強力ですが、塗装面や樹脂にも影響します。
シリコンリムーバーが、最適解でしょう!
プラサフの塗布
※合間の乾燥時間は、約5~10分目安に
プラサフは塗装色に近いモノを、選択してくださいね!
ここでスプレー塗装に、重要なコツをどうぞ!
プラサフは下地段階、練習も兼ねて感覚を掴みましょう!
最初のスプレーは、”捨て吹き”です。写真のように、まばらにプラサフがのる程度で良いでしょう。
【スプレーは対象物の外から、1度に同じところを塗らない】
3度目になると、ほぼ塗れた感じに!
いよいよ、本塗りです。
わたしは合計5回プラサフ塗布しましたが、やはりコツは掴めてきます。
皆さんも”上述のコツ”を意識しながら、下地処理段階である程度マスターしましょう!
プラサフ乾燥期間
プラサフに限らず塗料の表面は乾燥に数分と早いのですが、ペーパーがけを伴う作業前には”塗料の中までしっかり乾燥”させましょう。
天気の関係もあって、わたしはたっぷりと48時間乾燥させました。
DIYの基本は、のんびり焦らずにね!
目消し兼足付け(脱脂)
プラサフ塗布から2日後に、ペーパーがけの作業をします。
プラサフ塗布前の足付け(400番)の目消しと、本塗料塗装前の足付けを兼ねての作業です。
800番のサンドスポンジを、使用しました!
【目消し時のサンドペーパーの番手について】
ここで指摘しなくても、必然的に慎重になりますよね。
しかし慎重に撫でるだけでは、目消しにはなりません。
プラサフ塗布面を、指で撫でて下さい。
ブツブツした感触がありそれを取り除かないと本塗料を塗布した時に、いわゆる「ゆず肌」という細かな凹凸のある塗装面になってしまいます。
軽くペーパーがけをしながら、何度か表面を撫でで凹凸を確認しながらペーパーがけを行いましょう。
数回やって表面がスベスベになったら、目消しと足付けは完了です。
いよいよ本塗装しますが、コツを思い出しながらね!
カラー塗料の塗布
※合間の乾燥時間は、約10分を目安に
MINIの場合、特注色で割高ですね..
あなたのクルマの色番号を、調べて購入して下さい!
缶スプレーは、試し吹きも重要ですね!
【スプレー塗装の前には、”試し吹き”で確認を】
缶スプレーは”噴射口を上に立てて”、使用しましょう!
1度目の塗布は同様に「捨て吹き」で、軽くまぶす程度に塗布します。
3度目の塗布ですが、ようやく「塗装する感覚」でしょうか。
こちらも同様に、距離を近づけながらスピードを緩めて徐々に厚く塗っていきましょう。
5度目の塗布では均等に塗って、「ゆず肌」にならないように厚く塗りました。
6度目で、本塗りとしました。
ツヤが出る程に厚く塗れると、仕上がりは良くなりますが垂れも怖いですよね。
その辺りは”慣れと感覚で”、適度な調整は素人には難しいものです。
初のカラー塗装にしては上出来、と言い聞かせて完了です!
クリアー塗装前の乾燥期間(今回は乾燥を設けず作業)
【塗料塗装後の乾燥時間、ウレタンクリアー塗布までについて】
時間がある方、仕上がりにこだわる方は試してね!
※乾燥期間を置くなら、5~7日間目安に
ウレタンクリアー塗装
※合間の乾燥時間は、約10分を目安に
【ソフト99 ウレタンクリアー使用方法】
黒色側のフタを外したら、赤〇部分にピンがあります。
コンクリート等硬い場所で、ピンを押し込みましょう。
フタを戻し、缶を逆さまにして5~10分放置します。
缶の中で分かれていた、硬化剤とクリア塗料が混ざるのを待ちましょう。
この瞬間から約12時間で、ウレタンクリアーは使えなくなります!
ウレタンクリアー使用期間が短いのは、硬化剤が固まってしまうせいですね。勿体ないですが、使用できません。
そしてとにかくよく振る、塗装中も振りながらです!
クリアーの霧が細かくなって、塗布しやすくなりますからね。
1回目の塗布は同様に「捨て吹き」で、ツヤは出なくてもいいですよ。
2回目もまだまだ距離を取って、捨て吹きに近い塗布で良いでしょう。
わたしの感想ですが、塗布で1番難しかったのが「ウレタンクリアー」です。霧が細かくて飛び散りやすいので、キレイに均一になりにくいんですよね。
ウレタンクリアーは、更に薄塗りを心掛ける!
4回目あたりから、厚塗りを意識しました。
まだツヤはまばらですが、慌てて塗らずに乾燥してから重ね塗りしましょう。
6回目で、本塗りとしました。
しっかりとツヤも出て、満足な仕上がりでしょう。
特に回数にこだわらず、「仕上がりが良ければ塗装を終わる」感覚で良いでしょう。
クリアー塗装後の乾燥期間
※5~7日間の乾燥期間が目安
できるだけゴミ埃の立たない場所で、5日間自然乾燥で放置しました。
ヒートガン等で強制乾燥して時短もできるので、時間に制約がある場合はそうしましょう。
表面は直ぐ(約2時間)指が触れる程度に乾燥するので、持ち運んでも問題ありません。
くれぐれも乾燥中は、ゴミ埃やムシに注意!
ウレタンクリアーが勿体なかったからヘッドライトも塗装したので、その記事も執筆中です。
近々、投稿しますね!
「完全乾燥の見分け方」は指で叩くと、カチカチと音がして中まで乾燥しているのがわかると思います。
表面乾燥段階では何か弾力性があってカチカチとは鳴りませんので、目安にしてくださいね。
最終の仕上げ磨き
乾燥中に、様々な汚れが付きました..
気を付けてはいたんですが結局、汚れはついてしまいました。
そこで「仕上げ磨きで落ちる汚れの見極め」観察したので、最初に見て行きましょう。
仕上げ磨きでリカバリーできる汚れなど
汚れ等の種類 | 判定 | 特記事項 |
ゆず肌 | 〇 | おおよそは落ちる |
小さなゴミ | × | クリアの内側は落ちにくい |
薄いシミ | △ | 落ちる気配程度、落ちにくい |
before (ゆず肌)
after
少し残りますが、遠目には全くわかりませんよ!
before (小さなゴミ)
after
付着箇所にもよりますが、クリアの内側は難しい!
before (薄いシミ)
after
若干落ちましたが、やはりクリアの中は難しい!
やはりDIY塗装の最大の敵は、「ゴミ埃やムシ」ですね。
「少しくらいなら」と受け入れるか、最終段階でのリカバリーは難しいですから「気付いた段階でやり直し」する事で対処したいですね。
仕上げは2,000番のペーパーから
サンドスポンジには付属されてないので、準備してね!
ホームセンターなどで数十円で売ってますので、ネット購入よりお得だと思います。
耐水ペーパーは当て木などで面を出して、平坦に磨く事を心掛けましょう。
わたしの場合は、硬めのスポンジを使用しました。
この時もプラサフ目消しの時と同じように、指先の感触で「ゆず肌の有無」がわかるはずです。
ただ最終仕上げ磨きの場合は、”攻め過ぎない”事も大切になりますね。
完全に「ゆず肌」を除去しようとすると、クリア塗装面まで削ってしまうのである程度の妥協も必要だと思います。
- 3M コンパウンド ハード1
- 3M コンパウンド ハード2
- 3M コンパウンド ウルトララフィーナプレミアム
❶のハード1から順番に使用して、最終仕上げ❸まで作業します。
ハード1は2,000番の目消しを目的としたコンパウンドですが、”一旦曇った状態”になりますが心配なく作業しましょう。
形状によって手磨きとポリッシャーを使い分けて、仕上げていきましょう。
ハード2までいくと、相当ツヤが感じられると思います。
仕上がりも、もう間近ですよ!
ウルトララフィーナを最後に使用して、最終仕上げ磨き完了です。
充分に、キレイな出来栄えでしょう!
取り付け前に室内に持ち込んで眺める程に、嬉しい結果になりましたよ。
まとめ
取り付けした写真ですが”若干の色ヅレ”は仕方ないです、パーツごとなら区切りがあるので色ヅレも目立ちませんから。
ウレタンクリアーのツヤが充分に出て、大満足の成果が得られました。
やはり「パーツごと」の塗装は、DIYできる!
DIY塗装の耐久性について
仕上がりには満足できましたが、耐久性には興味がありますよね。
原因も色々あるでしょうし、今後の作業向上のためになりますから。
観察して追記報告しますので、しばらくお待ちくださいね。
それではまた次回!!
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